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PHILOSOPHY
 「碗と皿」
器の基本には碗(椀)と皿がある。皿のその出発点はへぎ板(板を裂いてつくった食器)なのではないかと思う。葉っぱや板の上に食べ物を乗せて食べる、固形物のための器である。碗(椀)は二つの掌をあわせて水をすくい口に運ぶ掌から始まったのではないかと思う。そしてそれが半割の椰子の実になり、土や木でつくられるようになったのであろう。
碗は手で持ち口に運ぶ器である。それ故、手触りや口触りが大切になる。皿は岩や地面などの上に清潔さを保つために食物の下に敷いた食物用の敷物のようなものである。
西洋ではこの皿の文化が育ち、日本では碗(椀)の文化が育ってきた。
皿の文化を育てた西洋では箸は育たない。器を手に持たない西洋ではナイフとフォークとスプーンが食物を口に運ぶ道具として発達した。日本では口元まで椀を運ぶことが許される。そのため日本では箸が生まれた。

碗が大きくなると鉢になったり丼になったりする。丼は碗の一部であるが鉢は皿の進化と言うべきだろう。碗(椀)は手から発達しただけに手のサイズをでることはない。

皿はテーブルの一部でしかないのだが碗は掌なのだから身体的感覚と深いつながりがある。重さや形や素材感が重要になる。皿も椀も料理の背景となるものだが、椀はそれだけではない深い思いがあり思想がある。
碗(椀)と皿に器の原点である。

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